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幻が身体を持っていた100年

2010.10.19 (Tue)

夕方、友人が見つけてきたニュースを見てぶっとびました。今回は相当マニアックです。すみません。

先日、歴史好きの話をして、歴史が”「2Dが3Dになるとぞくぞくする」という話をしましたが、今回はその逆回転。3Dが2Dに戻り、その背景が限りなく3DというウルトラCでした。

軍神広瀬武夫中佐の恋人の父親、コワレフスキー少将は実在しなかった
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/101018/acd1010181307002-n1.htm(産経新聞)

正式には実在しなかったではなく、別の人物だった、ということなのですが、記事によるとかなり意図的?なすり替えらしいのです。

坂の上の雲でおなじみの軍神広瀬中佐の話ですが、すべての広瀬に関わる歴史的事実は島田謹二氏が書いた『ロシヤにおける広瀬武夫』という研究がベースになっています。
この中で広瀬の恋人アリアズナの父は海軍水路部長コワレフスキー少将、セルゲイとアナトリーという名の兄がいたと書かれています。ところが、ロシアの研究家が、当時コワレフスキー少将という軍人は存在していないことを発見。アリアズナという恋人は実在するのですが、本当の父親は海軍技術委員会コワリスキー大佐。そしてアナトリーとアンドレイという弟がいた。とのこと。

実は私の院生時代の専門はまさにこの辺りの海軍軍部でして、広瀬を直接ではないものの、関係ある資料として、またこの時代の専門文献として、この本を好んで読んでいたので、今もここにその本持ってるし、広瀬とアリアズナ一家が映ってる写真も見ています。
ずっと疑うことなくコワレフスキー少将と広瀬の交友を完全に100年前の実在の歴史として現実感を持って見てました。手紙とか写真とかあるし。(ていうか、日本中の近代史家や坂雲ファンはそう思ってたはず)

まさか、実在していなかったなんて…!!!
じゃああの写真に映っているのはコワリスキー大佐?ほんとに?……怖。

身体に電気が走ったって、このことです。鳥肌たちました。
それ以降、頭がぼわーっとしてほんとに何も考えられませんでした。
近代の日露研究家にとってはものすごい衝撃です。古代史やってる人にとっては義経が大陸へ渡ってチンギスハンになった証拠が出てきた、ってくらいの衝撃です(当社比)。

なぜこんなことが起きたのか?
旧ソ連時代に情報将校があっさり日本軍人に近寄られていたってことを隠したかったため偽の情報を流した、と推測してる見解があるそうですが、それには違和感があります。
とんでもなく失礼なことを言うと、著者のロシア文学研究者の島田先生は他の著書を見てもものすごく妄想力がある先生なのでなんかいろいろあっちゃったんじゃないのかなぁとも思います。(これは半分冗談です。史料に基づくものがそうそう間違えるはず…ないんだけど…実在しない…なんてことがあるのか?)

広瀬の親友である加藤寛治(のちの元帥。ロンドン軍縮で艦隊派筆頭)は、アリアズナに広瀬の遺品を贈ったとか、新聞で広瀬のロシア時代のロマンスを語った張本人ですが、彼はコワリスキー大佐と発言していたそう。

するといつのまにか、コワリスキー→コワレフスキーとしてすり替えがあった?

別の他人が歴史上の人物としていき続ける…なんて事実は小説より奇なり。

しっかし、このタイミングで発表って。コワレフスキー少将は思いっきり、来月より放送の『坂の上の雲』で出てきちゃうのですが大丈夫?(笑)
あとwikiの訂正が早い!!

ロシヤにおける広瀬武夫 上 (朝日選書 57)ロシヤにおける広瀬武夫 上 (朝日選書 57)
(1976/01)
島田 謹二

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今日の一曲 THE BEATLES/TOMORROW NEVER KNOWS
テープの逆回転で作られたラリってるような不思議な感覚。事実ではないことが歴史としてあり、その歴史の延長という世界にいる自分は、いったい普遍であるはずの時間と実体の「どこ」に立っていたのか?
うわ~うわ~ふしぎ~
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テーマ : 今日、気になったネタ - ジャンル : ニュース

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